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経ヶ岳(福井)での滑落

2018年1月17日

 

発生日2011年04月14日
体験者名2017年Y021
登山地域経ヶ岳

 

 

登山概要

■パーティ人数:1人
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:山頂往復
■天気:快晴

 

ヒヤリハットタイプ

■解決種別:自力下山
■登山計画時にそのリスクに対する検討を行ったか:どちらともいえない
■行動中にリスク回避や軽減が行えたか:しなかった

 

ヒヤリハット本文

下山中に、牛岩の(急傾斜)トラバース部で50mほど滑落。 登りの7時ごろは同トラバース部は凍結してカチカチ状態で、12本爪アイゼンを装着して慎重通過で特に問題なかった。 下山時は、気温上昇していて積雪が緩んでおり、山頂からツボ足で下山していた。好天と大展望を満喫したことで気の緩みはあった。 「牛岩のトラバースが終わったらワカンを着けようか」と思っていた矢先に足場が崩れて50mほど滑落した。 その際、ピッケルではなくストックを手にしていたが、雪はユルユルでピッケルでも滑落停止が効くような雪質ではなく、直後には止められなかった。逆に、雪ユルユルのためスピードもつかず、樹林が出た部分でお尻からぶつかる態勢で何とか止めることができた。 幸いに打撲のみで暫くして痛みは取れ、自力で登り返して下山した。 同部のトラバースをする際に、一歩一歩ステップを踏み固めて進むべきだったと思われる。 その後は経験を生かしてそのような体験はない。

 

要因分析

 

装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)

 計画時出発直前行動中
装備フル装備を持参していて問題ないと思います。
コース
山の状況凍結していた早朝は慎重通過で問題なかった。 雪が緩んでいるコンディションでのトラバースの危険性の認識は甘かった。

 

登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表

 計画時出発直前行動中
楽観的・希望的な解釈早朝の、滑落する危険度の高いツルツル状態を無事通過できたこと。登頂と大展望の満足感、何といっても雪の凍結が緩んだことによる油断。
調査・観測結果に基づくリスク対策行動経ヶ岳・牛岩トラバースの危険度は認識していた。
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他

 

対策

雪壁トラバースの危険度。 凍結だけでなく、雪が緩んだコンディションでの危険度。 一歩一歩のステップ確保の重要性。