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一緒に登っていた友人が呼吸苦を訴えた

2017年7月13日

 

発生日某年8月末
体験者名2016年Y858
登山地域立山

 

 

登山概要

■パーティ人数:3
■山行スタイル:ガイド登山
■宿泊:日帰り
■登山内容:縦走
■天気:曇りのち雨

 

ヒヤリハットタイプ

■解決種別:自力下山
■病人:他人
■病状種別:体調不良
■病気の程度:行動可能
■発生時の対応:雄山に向かう途中からNの呼吸が荒いため、私は山頂往復を提案したが「登りが苦手なだけ」とNに却下された。山頂で長めの休憩をとり(この時点で予定時間を大幅にオーバーしていた)、Nに呼吸苦の有無について再度確認。「少し苦しいが、先に進む」とのこと。
■発生した後の対応:続行
■病気の原因:不明

 

ヒヤリハット本文

 登山2日前に立山に到着し、ホテルに滞在。当日は、ガイド、友人(N)(30代、女性、気管支喘息の既往あり)、私(Y)(健康)の三名で一の越~雄山~雷鳥沢の予定で登山開始。雄山に向かう途中からNの呼吸が荒いため、私は山頂往復を提案したが「登りが苦手なだけ」とNに却下された。山頂で長めの休憩をとり(この時点で予定時間を大幅にオーバーしていた)、Nに呼吸苦の有無について再度確認。「少し苦しいが、先に進む」とのこと。ガイド、N、私の順で出発したが、Nが遅れがちになった。冨士の折立付近で小雨がぱらつき始め、休憩所で小休止。Nは顔色不良で呼吸が荒く、パルスオキシメーターで酸素濃度を測ったところ93%だった。「戻ろう」と私が言っても、Nは「せっかく来たのだから、予定通りに進む」と言い、一時険悪な雰囲気になった。ガイドに相談したところ、「Yさんだけなら日没までに予定のコースを回れる。Nさんは日没までに下山できない」とのコメントがあった。「Yが行けるなら、私にもできるはず」とNが主張したが、ガイドと私は「下山」を提案し、下山が決定した。下山は私、N&ガイドの順だったのだが、いつNが動けなくなるかと気が気ではなかった。それ以来、Nとは山に行っていない。

 

要因分析

 

装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)

 計画時出発直前行動中
装備
コース雄山山頂でガイドに相談しておけばよかった。
山の状況

 

登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表

 計画時出発直前行動中
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動私がいくつかのコースを提案し友人が決定したのだが、お互いに相手の体力や登山技術を把握していなかったと思う。 当時の登山の経験値は差がないか、私の方が少なかった。コースを設定するに当たり調べ物をした分、知識は私の方があったかもしれない。
安全最重視の行動出発前に健康状態や酸素濃度をチェックしておけばよかった。
リスク低減行動の継続的実践
その他

 

対策

プライベートで誰かと山に行く時は、必ず本番前に近くの低山に一緒に行き、下山してから本番のコースを決定する。