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滑落寸前

2017年2月23日

 

発生日2008年08月09日
体験者名2016年Y802
登山地域北アルプス蓮華岳、蓮華大下りの末端部

 

 

登山概要

■パーティ人数:1
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:山小屋泊
■登山内容:縦走
■天気:

 

ヒヤリハットタイプ

■対応(解決種別):[救助要請(山小屋・他登山者)]
■場所:[縦走/崖]
■原因(人):[バランスを崩した/急な下りで下の方が見えなかった]
■原因(コース/環境):[石・岩/岩屑に足を取られて]
■怪我の程度:[無傷]
■怪我の部位:[―]
■滑落した瞬間の対応:[リスク回避行動を行った/両手でやっと止めて、元のコースに戻ることができた]
■滑落距離:[-]

 

ヒヤリハット本文

扇沢→針ノ木峠→蓮華岳→七倉岳→船窪岳→烏帽子岳→烏帽子小屋→高瀬ダムの縦走(前夜発3泊4日)の2日目午前8時前に発生。蓮華岳から北葛乗越に降りる蓮華大下りの末端部分、北葛乗越に降りる直前が、切り立った壁になっており、コースは右側に曲がって鎖と壊れた梯子のある方に向かうのだが、急な下りで下の方が見えなかったので直進してしまい、岩屑に足を取られて滑りだした。両手でやっと止めて、元のコースに戻ることができた。そのまま滑っていたら、末端の壁(高さは10m以上ある)から転落し、大事に至った可能性が高い。手で何とか止めたので、手の平に擦り傷がたくさんできたが、手持ちの薬で対応できる範囲で済み、予定通り縦走できた。おかしいな、と思ったときに、北葛乗越に先着して様子を見ていた他パーティから、大声で注意された、それと同時に滑り始めた。その日は好転で、蓮華岳の頂上は展望もきき、たいへん良い雰囲気で、少し気持ちがゆるんだまま、蓮華大下りに入ってしまったのが原因の一つと思う。特に蓮華大下りは、初めのうちはなだらかな歩きやすいコースであることもあり、そのままの勢いで、道がだんだん悪くなるのもかまわず、不用意に下ってしまったのが拙かったと思う。

 

要因分析

 

装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)

 計画時出発直前行動中
装備装備に問題があったとは考えていない。
コース船窪岳→不動岳→南沢岳の部分は、難コースとして意識していたが、蓮華岳の下りはそれほどマークしていなかった。
山の状況

 

登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表

 計画時出発直前行動中
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他・単独なので、自分自身にすべての原因がある。山に行くとリラックスでき日頃のストレス解消になるが、その反面、注意力が散漫になることがあると自戒した。

 

対策

初めて行くコースでは、下りに特に注意する。特に転ばないように慎重に足を運ぶ。