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低山雪山滑落

2017年2月23日

 

発生日2015年1月
体験者名2016年Y258
登山地域丹沢山塊 塔ノ岳

 

 

登山概要

■パーティ人数:1
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:山頂往復
■天気:晴れ

 

ヒヤリハットタイプ

■対応(解決種別):[救助要請(山小屋・他登山者)]
■場所:[下り/一般登山道]
■原因(人):[道具]
■原因(コース/環境):[雪・氷/雪の表面が融けアイゼンとストックが効かず]
■怪我の程度:[重症(行動可)/足のスジがのびきった]
■怪我の部位:[足]
■滑落した瞬間の対応:[行ったが効果がなかった/途中の木で止まろうと試みたが失敗]
■滑落距離:[不明]

 

ヒヤリハット本文

昼過ぎ、山頂から大倉尾根の下山を始め、少し下った所で、雪の表面が融けアイゼンとストックが効かず、滑落。当初頭が下で仰向けの態勢で滑落し、途中の木で止まろうと試みたが失敗、体の頭と足の位置が逆になり足が下で仰向けのまま滑落、その間、左足は曲がったまま足の甲を思い切り引っ張った状態であった。登山道を落ちた点と少しの平坦地がありそこで止まったので、滑落自体は大事には至らなかった。気持ち的にはもうなるようにしかならないと運を天に任せていた感じなので焦ってもいなかったが、逆に自分の身に起きていることが信じがたかったのかもしれない。 止まった地点で立ち上がり体の雪を払ったが、やはり左足甲と足首に痛みと違和感があり、雪上を歩いて下る不安もあったので、レインウェアーーのズボンを履き、雪がある間は尻セードで下る。何人かの登山者に会ったが「楽しそーねー。」と声をかけられた。地面が土になった所からは通常の速さで大倉バス停まで左足に若干気遣いながらも歩いた(歩くしかなかった)。翌朝、左足は紫色になり2倍に腫れ上がっており、整形外科受診。足のスジがのびきった結果の症状だった。 毎年雪の塔ノ岳は登っていたが、4本爪軽アイゼンの爪は研いでなかった点、年齢と共に足の踏ん張りが効かなくなってきていた点、去年も来たからという慣れ感(甘さ)が原因だったと思う。8本爪アイゼンの用意やピッケル使用(使い方練習含め)も今後の課題なのかもしれない。

 

要因分析

 

装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)

 計画時出発直前行動中
装備
コース
山の状況

 

登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表

 計画時出発直前行動中
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他滑落した所辺りを登る時、雪が融けだしていて下山時は滑るだろうという予感はあり、一瞬引き返した方が無難だと思ったが、山頂が近かったし何人も登っていっらしゃるし、毎年来ていることだしと欲を出して山頂まで行ってしまった。虫の知らせ?は聞いた方が良いのかもしれない。

 

対策

4本爪軽アイゼンでは滑りやすいので、爪数の多いアイゼンを購入。 足の踏ん張りが年々弱まってきていたので、毎日スクワットをし、膝を中心とする筋力アップを図っている。 登山時は膝をサポートするタイツもしくはサポーターを身につける。 滑落前までは山岳保険に加入していなかったし、登山届もおざなりになっていたが、山岳保険に入り登山届も毎回出す。