登山の知識&ヒヤリハット
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ヒヤリハットで疑似体験

道迷い

2017年2月23日印刷
発生日 2013年11月10日
体験者名 2016年Y867
登山地域 北アルプス大猫山
登山概要

■パーティ人数:1
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:6
■天気:快晴

ヒヤリハットタイプ

■解決種別:自力下山
■場所 :下り
■原因(環境):道が不明瞭(尾根が複雑に交錯)
■原因(人):誤認識
■道に迷ったかもと感じたときにすぐに対応したか:No
■迷ったときに現在位置を把握できたか:No
■現在位置や正しいルートを確認する手段:勘
■道迷い後の行動:来た道を戻る

ヒヤリハット本文

富山県上市町在住で剱岳の山麓に住んでいる。11月に入り剱岳に初冠雪があった。大猫山の山頂から剱岳を撮り収め(ここからの剱岳は午前中は逆光で午後まで待ったなければならない。14;00頃下り始めて大猫平に着いた。この日はたまたま快晴で、夕日に赤く染まる剱岳を撮りたくて大猫山からゆっくり大猫平下っていた。 15:00頃大猫平に着くと午後から登って来た単独の男性が休んでいた。連れがいて安心したのか私が夕日に染まる剱岳を撮る用意をしている脇で昼寝を始めた。 16:30頃に夕焼けのピークを迎え17:00頃真っ暗になった尾根を下り始めた。 かの男性は、ヘッデンも持っていないようで、私の後からついて降りてくる。ただでさえ急な尾根で小さな尾根が交錯してそれが夜だと一層わかりずらい。 良く踏まれたルートも夜だと獣道や水の流れた後などがさもルートのように見えた。 後から付いてくる男性の足元を照らしてやっているいるうちに、ルートを外してしまった。しかし何度も登っている所であり尾根の方向は分かってるので、多少の急斜面もショートカット位のつもりで無理やり下った。かの男性も仕方なくついてくる。30分位下って思わぬ急斜面の上に出てしまった。これ以上は進めない絶壁の谷だった。その場に至ってようやく尾根を一つ間違えたことに気が付いた。 このまま下ることは危険が大きく、ましてや見知らぬ男性も一緒だ。焦りが出てパニック状態だった。ここまでも大汗で体力を消耗している。 登り返すのが一番安全と頭では思っているのだが、何とか下ることが出来ないかと無理な思考をし始めていた。 立ち止まっていると体が冷やされた。 ザイルもなし連れの体力も知れない中での選択肢は~戻るしかないのだと腹を決めた。そう決心をして連れに伝えるとハイと返事が返って来た。一旦腹を決めると いつもの自分に戻ったようだっだ。もう焦りはなかった。冷静に来たルートを探りながら1時間位をかけて本来の踏み跡まで登り返した。大変辛かった。 その後は慎重に踏み跡をたどり下山した。

要因分析
装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)
装備
コース
山の状況
装備
コース
山の状況
装備
軽量化してツエルトを持参していなかった。
コース
山の状況
登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
他人を気遣うあまりうっかりミスを犯してしまった。
対策

地元で地の利もあり分かったつもりでいたことが油断であった。 違ったと気づいた時点で戻れば危険な尾根を下ることはなかった。 また赤の他人と一緒に下るには無理があった。 ヘッデンも持たないで登ってくる登山者に出会ったが、早く下山させればよかった それ以後は必ずツエルト持参。時々迷うのでハンドGPSを買って使っている。

学びの場

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