登山の知識&ヒヤリハット
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ヒヤリハットで疑似体験

夏の屋久島で長時間歩行

2018年2月26日印刷
発生日 2015年07月13日
体験者名 2017年Y056
登山地域 宮之浦岳
登山概要

■パーティ人数:3~5人以上人
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:縦走
■天気:雨時々曇りのち晴れ

ヒヤリハットタイプ

■解決種別:自力下山
■登山計画時にそのリスクに対する検討を行ったか:した
■行動中にリスク回避や軽減が行えたか:した

ヒヤリハット本文

ヤマケイオンライン みんなの登山記録参照 https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=66129 4時10分、雨の中、雨具を着けて淀川登山口を出発。計画では、午前10時までに宮之浦岳山頂に到着しない場合、そのままUターンして淀川登山口に戻ると決めていたのですが、山頂到着がジャスト10時、行っちゃえということで、そのまま前進してしまいました。道迷いで時間を15分ほどロス、この行程の最高地点は宮之浦岳で、宮之浦岳から先は多少のアップダウンはあっても、基本下りなので、何とかなるだろうと思ったのも大間違いでした。縄文杉到着が午後3時10分、ドコモの携帯だったので、所々圏内になることがあり、縄文杉手前で今回山行で唯一のメールを同行者に打ちました。トロッコ道に出たのが午後5時半。どうがんばっても、午後6時に荒川登山口着は不可能です。こうなった場合もある程度予想していたため、行程表には「午後6時に荒川登山口に到着しない場合は、山道を4?q、荒川三叉路まで歩き、そこにある公衆電話で宿にいる同行者に電話し、三叉路までレンタカーで迎えに来てもらう。」と書いておきました。それの適用です。ここからはゆるやかな下り坂の歩きやすいトロッコ道。道を間違える心配もありません。気分的には少し楽になりました。荒川登山口到着が午後8時でした。さあ、ここからは荒川三叉路までの最後の林道歩き4km、気力を振り絞って再出発です。しかし、ここで、最大の誤算が待っていました。誤算というより、事前知識の不足でした。今からは登山口から町に向かうわけですから、当然下りと思い込んでいたのですが、緩やかな登りがずっと続いていたのです。午後11時前、ついに三叉路到着で同行者が車で待っていてくれました。彼に話を聞くと、なんでも11時まで待って私が来なかったら宿に戻ろうと思っていたとのこと。間一髪セーフでした。

要因分析
装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)
装備
ツエルト又はシュラフを持っていくべきだった。
コース
計画通りに行かなかった場合の山小屋泊の可能性の高さを仲間に周知しておくべきだった。
山の状況
装備
コース
山の状況
実施日を天気予報を信頼して火曜日にすべきであった。
装備
携帯が通じる場所ではこまめに同行者にメールしておくべきだった。
コース
計画時にもあてはまるが、最後の4kmの林道歩きが登りであることを頭に入れておくべきだった。精神的疲労が大きかった。
山の状況
登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表
楽観的・希望的な解釈
体力不足にも拘わらず無理な行程を計画した。他人のコースタイムを参考にしてしまった。何時までに山頂に到着しなかったらUターンの設定時刻が完全に甘かった。
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
対策

実力にあった行程で計画をする。事前にトレーニングをしておく。出発前は準備運動を念入りに行う。他人のコースタイム記録は参考にしない(今回特に感じた。足が遅いという人の同コースの日帰り記録を読み自分でもできるのではないかと思いこんでしまったことが最大の要因)。 危機回避の対策をいろいろ考えておく。

学びの場

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20181004 2018年10月1日印刷
STEP2 省察
装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)
装備
ツェルトかシュラフを持参する必要があったのではないか?
コース
4キロの林道が登りで決して楽ではないという、事前の調査不足であった。
山の状況
装備
コース
山の状況
天候を確認して、火曜日にしなかったこと。
もしくは、火曜日も強風で心配ならそもそも計画を中止することを考えなかったか?
装備
ヘッドライトを持っていっていたことは良かった。
ツェルトかシュラフを持っていくべきだった。
雨具が破けたから、脱ぐということをせずに、そのまま着続けるか、簡易的な裁縫道具を持参して直すべきだった。
コース
何回も、引き返すポイントがあったのに引き返さなかったこと。
山の状況
慣れていない雨での行動はなるべく控えるべき。
登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表
楽観的・希望的な解釈
他人のコースタイムを信用しすぎたこと。
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
分隊する意味はあったのか?
同行者は一番遅い人に合わせるべきではないか?
リミットタイムや、行動通りに行えなかった場合の下山ルートが事前に考えられていたので、そこは、良かったと思う。
安全最重視の行動
コースタイムの入念な調査や、リミットタイムの正確な設定をするべきだった。
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
本当に、月曜日に行くべきだったのか?
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
リミットタイムぎりぎりに山頂についたわけだが、あせればあせるほど、道迷いをするリスクが高くなるということを頭に入れておく。
安全最重視の行動
メールを頻繁にして、連絡をとりあうこと。
何度も引き返すポイントがあったのに引き返さなかったこと。
リスク低減行動の継続的実践
その他
STEP3 概念化

■類似した自分の登山経験

■どのように対応すべきと考えたか

ツェルトを持っていくべきだと思った。
余裕のあるリミットを設定すべきだと思った。

■今回の分析で獲得した知識や技術

ツェルトは日帰り山行でも持っておくべきだと思った。
余裕のある計画を作るべきだと思った。

■今回の分析で得た(気づいた)発想

自分はツェルトを毎回持って行くが、実際にツェルトで寝たことはないので、ツェルトで寝る自信がないと気づいた。
テントを近くに張っていつでも逃げられるようにしておいて、ツェルトで寝てみようと思った。

STEP4 専門家との意見交換や登山での実践を行った結果

STEP2とSTEP3の内容の振り返り結果

ツェルトを忘れてビバークが出来ない山行だったと言える。
また、これは反省すべきことかもしれないが、よくある事例なので今後もこのことを記憶しておくべき。
また、山に行く時に絶対に忘れてはならない三種の神器みたいな装備を決めて置くべきだと思う。

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