登山の知識&ヒヤリハット
登山者の主体的な学びを支援する学習サイト by 日大工学部 嶌田研究室

登山の知識&ヒヤリハット

ヒヤリハット記事 検索条件設定/確認

ヒヤリハットで疑似体験

トイレに行く際に滑落しそうになった

2018年9月25日印刷
発生日 2018年03月14日
体験者名 2018S003
登山地域 白山 もうせん平
登山概要

2018年3月8日(木)?2018年3月15日(木)
白山・念仏尾根往復
3月8日 金沢駅まで移動
3月9日 入山 標高1000m付近まで
3月10日 標高1000m付近から妙法山手前まで
3月11日 妙法山手前から三俣峠まで
3月12日 三俣峠からお花松原まで
3月13日 お花松原から山頂往復
3月14日 お花松原からもうせん平
3月15日 もうせん平から下山

ヒヤリハットタイプ

滑落

ヒヤリハット本文

3月14日もうせん平CS到着後、テント設営を済ませしばらくテント内で休む。
15:30ごろテント場の近くに用を足しに行く。人目につかないよう、藪の中に入り少し下る。凍った雪面に足を滑らせ尻もちをつき、滑り落ちるも近くの木の枝をつかんで停止する。テント場の近くで用を足しに行くだけだと思い完全に気が抜けていた。

要因分析
装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)
装備
コース
山の状況
装備
コース
山の状況
装備
テントシューズ
コース
山の状況
雪面が凍った箇所あり
登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
テント場に到着後気が抜けすぎていた
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
雪面が凍っていそうな場合、トイレにおいてもアイゼン・またはピッケル。
トイレに行く際など、行動中以外も足元に注意することをあらかじめ徹底。
安全最重視の行動
テントから出る際は必ず登山靴を着用する。
トイレに行くことを報告・遠くに行きすぎない。
リスク低減行動の継続的実践
その他
対策

本件において、ヒヤリハットが発生した原因は複数存在する。
一つは、トイレに行くだけだと思い、気が抜けていたこと。また、用を足しに行った場所の雪が凍っているということを視野に置けていなかったこと。そして登山靴ではなくテントシューズで行ってしまったことだ。
それぞれの対策として、本件のように、例えばテントから少し外に出るだけであっても、「気を抜いてはならない」と意識付けることが有効だと考えた。そう意識付けることで、むやみにテントシューズで出歩いたりすること、あるいは滑落などのリスクがある場所を見極めずに凍った場所に行ってしまうこと、を未然に防ぐことができる。
また、人目を気にして遠くに行ってしまったことも問題であり、トイレに行く際は他の部員に報告し、遭遇することの無いよう、少しの間テントから出ないでおくことをお願いして、遠くまで行かずに、近くの安全な場所で用を足すことは一番手っ取り早い対策だと考えた。

学びの場

ヒヤリハット体験への学習レポートを書き込んだり、学習レポートへコメントをつけたりしてみんなで対策を考えましょう。
※学習レポートの書き込み及びレポートへのコメントの投稿はログインユーザのみ利用可能です。

新しい学習レポートを書き込む
(ログインユーザのみ利用できます)
20181028 2019年7月3日印刷
STEP2 省察
装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)
装備
コース
山の状況
装備
コース
山の状況
装備
装備:ピッケルなど持参
コース
山の状況
登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
テントからほんの少し出るだけなので問題ないだろうという安心感があった。
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
STEP3 概念化

■類似した自分の登山経験

靴を履くのが面倒なのでビニール袋に足を入れてテントの外に出て用を足すことはよくしています。テントを設営するときにここは大丈夫というのを確認しています。
一方、斜面に雪を掻きだして平地を作ってテントを設営したときのように不安定なところではテントの外に行くときには必ず靴を履きます。

■どのように対応すべきと考えたか

■今回の分析で獲得した知識や技術

テントを設営するというのは一晩であっても自分の家を建てるようなものです。
周辺の地形、風向きなどで入り口を決め、飲料水作成用の雪をとるエリア、トイレの場所を確保し、そこまでの道を踏み固めたりします。

■今回の分析で得た(気づいた)発想

STEP4 専門家との意見交換や登山での実践を行った結果

STEP2とSTEP3の内容の振り返り結果

平地で安全なところでしたらラフなスタイルで外に出てもよいと思います。テントに出るときに雪の状態や天気を見て危ないと思ったらストックやピッケルを持てばよい。
夜であればヘッドライトは必須で、よく雪面を確認し、危なそうであればそれ以上進まないことが重要。一旦出てしまうと、「まーいいか」と思って少々悪いところでもそのまま行ってしまう傾向があるので要注意である。

このレポートに投稿されたコメントはまだありません。