登山の知識&ヒヤリハット
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ヒヤリハットで疑似体験

道迷い者1名に遭遇 同行下山

2018年1月23日印刷
発生日 2017年11月04日
体験者名 2017年Y136
登山地域 妙義山
登山概要

■パーティ人数:3~5人以上人
■山行スタイル:山岳会やサークル
■宿泊:日帰り
■登山内容:縦走
■天気:晴れのち曇り

ヒヤリハットタイプ

■解決種別:自力下山
■登山計画時にそのリスクに対する検討を行ったか:しなかった
■行動中にリスク回避や軽減が行えたか:しなかった

ヒヤリハット本文

妙義山 奥の院から相馬岳周回縦走途中 タルワキ沢分岐手前の登山道から外れた斜面に2名の登山者がありコース外れ 「これから逆方向周回で神社方向へ向かいたいが大丈夫かと」聞かれ 時間的にも装備的にも 周回は中止し下山を進めたところ それに応じ来た道であるタルワキ沢を下山するとのことで一端別れ 自分達は予定の相馬岳山頂に登頂後 同じくタルワキ沢を下山開始した。 下山開始し30分程度下ったあたりで沢の下方から「すいません 誰かいますか~」と声がかかり 沢の斜面に1名の登山者を発見 状況をを確認すると道迷いでどちらに進めば良いか判らなくなり警察へTELしようとしていたら足音と鈴の音が聞こえたので声をかけたとのこと、ケガはしていないとのことなので斜面のトラバースさせで登山道へ戻し一緒に下山した。(大量の落ち葉で登山道が判り難い状況ではあった) 上部で2名だったので もう一名はと尋ねると 「あのひとは今日はじめて知り合って一緒に登ってきた」とのことで その人は先に下山してしまい置いてきぼりになったとのこと 本人は初心者でありネットで調べてこのコースなら「初心者でも相馬岳までなら そう危険はない」との書き込みを見てこのコースを決めたとのこと・・同伴して駐車場まで下山したが途中2回も転倒かなり疲労した様子でした。

要因分析
装備や外的要因の分析(3×3要因分析表)
装備
コース
山の状況
装備
コース
山の状況
装備
コース
初めてのコースでの登攀時のテープ、マーキングの位置記憶 (携帯写真撮影 下山時迷いそうな予感場所)
山の状況
登山者自身の内的要因分析(技術、知識、体力、経験等)3×5登山者分析表
楽観的・希望的な解釈
第三者の視点として 初心者1名での山行計画は非常にリスクが大きい ネットの書き込み情報の捉え方 「そう危険ではない」は全く危険がないわけでは無く「そこそこ危険」とは思わない
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
出発時間が遅い
リスク低減行動の継続的実践
その他
楽観的・希望的な解釈
調査・観測結果に基づくリスク対策行動
安全最重視の行動
見知らぬ人、当日知り合った人との同行が及ぼす影響(意思疎通・無理・急な変更) 大量の落ち葉により 道間違いや迷いが起こることへの認識欠如
リスク低減行動の継続的実践
その他
対策

今回は遭難者では無く 遭難者に遭遇した体験についてのアンケート記入ですが・・ こと体験によて道迷いの要因として偶然に知り合った人との山行行動がどのような心理的影響があったかは不明ですが 意思疎通や信頼感のない状態での行動の中に 見栄や無理が生じたのでは ないかと思います。初めて山域への単独行は避けるべきと思います。 また落ち葉等で登山道が不鮮明になる場合はテープやマーキング等は登攀時と下山時の見え方は異なる為 迷いそうな箇所は同行者と共に声に出して、意識的に記憶するか、 写真撮影し未然防止を心がける必要があります。

学びの場

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