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ヒヤリハットで疑似体験
発生日 | 1965年01月11日 |
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体験者名 | 2017年Y003 |
登山地域 | 石鎚山 |
登山概要
■パーティ人数:2人
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:日帰り
■登山内容:山頂往復
■天気:晴れ
ヒヤリハットタイプ
■解決種別:自力下山
■登山計画時にそのリスクに対する検討を行ったか:しなかった
■行動中にリスク回避や軽減が行えたか:少しした
ヒヤリハット本文
(旧い話で恐縮ですが)南国の石鎚山でも、冬は日本海からの冷たい風が当たるため、北壁の急峻な崖をトラバースするルート(通常の登山ルート)は氷雪上を登る。当時は体力はあるもののアイゼンは初めての体験で、登りは順調に訓練を兼ねたアイゼンワークができたが、下山時頂上直下の真っすぐ下降するルートでスリップ。すぐピッケルでの停止態勢はとれたものの氷結していてピックが効かず、ほぼ垂直に7メートルほど滑落した。幸運にも下の巻き道に引っかかって停止できた。 滑り始めは傾斜も緩く何とかピックを効かそうと冷静だったが、途中から体が垂直にフワッと落ちるのを感じた時は、「アッヤッタ」と、もう駄目だと頭をよぎった。時間にすると1分程度だと思うが、結構長く感じた。 パートナーは歴史のある大学山岳部で、冬山の経験があり、落ちるときガリガリとピッケルを効かせる音が続いたのと、悲鳴を上げなかったので止まると信じていたとのこと。 登山口(面河)の宿に帰って話すと、少し前に落ちた人は大腿骨折の大ケガだったとか。まだ若かったのでお説教をされたのを思い出す。 現在、石鎚山の北壁(二の鎖から上の巻き道)は鉄板の橋や階段で整備され、新品のアイゼンをつけた未経験らしき高齢の男女が登山している。数年に一度は死亡事故があり、毎年けが人が出ている。アイゼンワークの基本の重要性が心底身についた事故だった。
要因分析
装備 | 現在ほど装備が潤沢でなく、ピッケル、アイゼン等は先輩からの借り物。 |
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コース | |
山の状況 |
装備 | |
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コース | |
山の状況 |
装備 | |
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コース | |
山の状況 |
楽観的・希望的な解釈 | 真冬の氷雪登山の経験がなくパートナーからのレクチュアのみ。 冬山の練習登山の位置づけ程度で気軽に考えていた。 |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 |
楽観的・希望的な解釈 | |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 |
楽観的・希望的な解釈 | |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 |
対策
その後も何度か冬の石鎚山に登っているが、 ・出発前にアイゼンの爪にヤスリが必要かどうか確認する。 ・天候を確認し、悪化の時は途中でひき返すことにしている。 ・無理をしない。年によって氷雪の状態が違うので、状況と体力に合わせて、臆病なくらい慎重にしている。
学びの場
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