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ヒヤリハットで疑似体験
発生日 | 2009年8月 |
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体験者名 | 2016年Y387 |
登山地域 | 北穂高岳 |
登山概要
■パーティ人数:3
■山行スタイル:個人山行
■宿泊:山小屋泊
■登山内容:山頂往復
■天気:晴れ
ヒヤリハットタイプ
■解決種別:自力下山
■病人:本人
■病状種別:体調不良
■病気の程度:行動可能
■発生時の対応:体調が良くないので涸沢の小屋で待っているという一言が言えず、歩き出してから後悔した
■発生した後の対応:続行
■病気の原因:夜勤明けで体調が良くない中、無理をして穂高岳登山に行った
ヒヤリハット本文
夜勤明けで体調が良くない中、無理をして穂高岳登山に行った。前日の朝5時半まで仕事をして、睡眠をろくに取らないまま夜中1時に家を出たので、車酔いをした。駐車場で少し休んだものの十分に回復しないまま、朝5時半から歩き始めた。涸沢に到着したところで、水を飲んだだけでも吐き気がするくらいの状態だったにもかかわらず、仲間が天気が良いから当初の計画を変更して、このまま北穂高岳まで上がると言ったため、無理をして北穂高岳まで登ってしまった。 体調が良くないので涸沢の小屋で待っているという一言が言えず、歩き出してから後悔した。脱水でフラフラになりながらも、何とか自力で登りきったが、そんな状態だったので一歩間違えれば転倒して滑落したり、動けなくなって救助をお願いすることになっていたと思う。 きちんと下調べをしておらず、コースタイムが3時間なら登りきれるという判断をしたリーダーも途中でバテたので、穂高岳登山をするには我々のパーティーそのものが考えが甘く、全員が登りきれたから良かったものの、集団で遭難していた可能性は高かったと反省している。 また、落雷の危険もあるので、午後の行動は慎むべきなのに、コースタイム通り3時間で登りきれるとのリーダーの判断で涸沢を12時頃に出発。結局、小屋に到着したのは17時で、天候にも恵まれたので大事には至らなかったものの、今振り返ってみると、事故が起こらなかった方が不思議なくらい無謀な登山だったと思う。ただ、初日に無謀な登山をしてしまったため、体力の消耗が激しくて奥穂高岳への縦走を計画していたが、こちらは予定変更して取り止めたので、この選択は正しかったと思っている。
要因分析
装備 | カメラ等装備を重くし過ぎていた。 |
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コース | 行きたいという思いだけで、自分達の力量に合った山であるかまでは考えていなかった。 |
山の状況 |
装備 | |
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コース | |
山の状況 |
装備 | カメラ等装備が重たかった。 |
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コース | 当初の計画は初日は涸沢止まりだったのに、コースタイム通りに歩けるとの過信から計画を変更して強硬登山をした。 |
山の状況 | 天気が良く、雷の心配がなさそうだ、と判断しての計画変更をした。 |
楽観的・希望的な解釈 | 穂高岳に登りたいという思いだけで、きちんとした計画は立てていない。 自分達はコースタイムより早く歩けるという過信があった。 |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 |
楽観的・希望的な解釈 | 夜勤明けで睡眠不足の上に車酔いもしていた。 |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 |
楽観的・希望的な解釈 | |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | 歩き出してからいつもとは違う体調であることは自覚していた。 体調不良であることを仲間にはっきり伝えなかった。 |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 |
対策
・体調が悪い時には無理をせず、せっかく来たんだからと考えての強硬な行動はしない ・自分に合ったレベルの山であるかを前もって調べる ・個人山行しかしたことがなかったので、ガイドがいるツアーに参加する
学びの場
ヒヤリハット体験への学習レポートを書き込んだり、学習レポートへコメントをつけたりしてみんなで対策を考えましょう。
※学習レポートの書き込み及びレポートへのコメントの投稿はログインユーザのみ利用可能です。
STEP2 省察
装備 | コースに必要な装備を揃える |
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コース | コース内容、難易度、コースタイムなどを確認する |
山の状況 | 北穂高岳の場合、頂上近くに雪渓が残ることがある。残雪の有無を現地やネットで確認する |
装備 | 予定した装備を用意できたか、チェックリストで確認 |
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コース | 参加メンバー間で情報を共有する |
山の状況 | 北穂高岳頂上直下の雪渓の有無、状況を確認する |
装備 | |
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コース | 涸沢から先、北穂高岳までは岩場がう続き、低調が悪いものには転倒などリスクがある |
山の状況 | 雪渓は残っていない |
楽観的・希望的な解釈 | |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | コース内容、難易度、コースタイムなどを確認し、登山経験に照らし問題が無いか確認する |
安全最重視の行動 | |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 |
楽観的・希望的な解釈 | |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | 体調を整える。可能な限り睡眠時間を充分にとる |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 |
楽観的・希望的な解釈 | |
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調査・観測結果に基づくリスク対策行動 | |
安全最重視の行動 | 体調に応じて行動判断を行なう |
リスク低減行動の継続的実践 | |
その他 |
STEP3 概念化
■類似した自分の登山経験
■どのように対応すべきと考えたか
コース内容の把握、パーティの実力に見合っているか確認する
■今回の分析で獲得した知識や技術
■今回の分析で得た(気づいた)発想
STEP4 専門家との意見交換や登山での実践を行った結果
STEP2とSTEP3の内容の振り返り結果
それぞれの類似経験などから、意見交換を行なってみることで検証を行ないたい
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